踏み出せぬ朝

花火 闇きりさけど 踏み出せぬ朝


私の中学時代の思いと、苦しかった我が子の

思いが重なる

ちょうど、この時期のことだった

土手を降りた田んぼのただ中が指定席だ

暗闇だ

土手の向こうで打ち上げられる花火

闇を振り仰ぐ

心の闇も切り開いてくれるがごとく

打ち上がる花火に見とれた

自分も学校も親も教師も何もかも変わる気がした

学校に踏み出す朝

全ては、真夏の夜の夢

夢は、覚め、自分さえも変わっていない

親の心の重さが伝わる

何も変わらぬ踏み出せぬ朝

そんな思い出も

私を、我が子をかたちづくる


いい経験とは、決して思えない



心あきらかなる人は、人を厭わない

この歳になってやっと理解出来た

あの経験が無ければ 繰り言がよぎる



実りある経験では消してないが

学校の大人の奢りは確かに見える

フィンランドのオランダの教育が目指す

自立、自律教育の意味が

身をもって解る

我が子を追い詰めずにすんだ

それぐらいのことでは、ある


世間体なんてきにしてたら

日本の教育から我が子を守りきれない

実感である

親として我が親を超えた自負は、ある