理屈っぽいキュビスム

私は、ピカソの10代の具象画が好きだ

上手い、とにかく上手い

デッサンが凄いのだ

青の時代、ピンクの時代

もがきの時代だが好きだ

一番苦手なのがキュビスム

見えたものをカンバスに再構築する

私には、理屈っぽく感じる

それゆえ

ピカソが努力の人なのだと思う


対して

ダリこそが天才だと思う

何とも軽やかに直感をもって

凡人に響くギリギリの不思議で魂をくすぐる



しかし、やはりピカソの絵の変遷に魅力を感じる

反骨の画家であり、理性の人なのだ

ピカソ自身晩年

やっと子供の様な絵を書けるようになった

と言っているが

確かに、子供の様に自由無心に筆は、

走ったであろう

しかし、晩年のそれは、天衣無縫とゆうには

余りにも、理性的であり

自身の創りあげた法が確かに横たわる

無意識の理屈に彩られている

それを可能にしたのは、

比類希なる、ものを見切る力でありデッサンなのだ

尽きぬけているからこそ

キュビスムが成立する



キュビスムに息苦しささえ感じる

が見たくなる

確かに、好きではないのに




今、ゲルニカは、まだスペインにあるのか


社会学者 ロ-レンス W ブリット

による ファシズムの初期兆候 14項目の中に

学問と芸術の軽視とある

ピカソは、死してなを

我々に考えを回らせざる負えない

芸術を突きつけることで

ファシズムと闘争している

受け止めるのは、正に、

今を生きる人間である


ピカソの芸術が意味をなさない

時代にしてはならない

日本人は、危ない所に立っている

美しい又は心揺さぶられる

物に対して、それにふさわしい向き合い方を

考え続けなければならない時代になってしまた

学問と芸術の軽視に落ちては、ならない

ファシズムの芽を育てては、ならない