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図録

祈りの心 木下晋作品展ヘ
平塚美術館まで我が子と行った

小学六年生の我が子は、入場料を必要としなかった
中学生まで無料とのことだった
ちょっと感動した
伸びゆく一秒を持った人には、
心を育てるために
本物と出会う必要がある

しかし、若い人は、我が子一人だけだった
扉をたたかねば、退屈は、続く
退屈の先には、虚無が待っている
退屈に抗えば、いらぬ犠牲者を出しかねない
本物と出会うために
飼い慣らされた心を揺り動かすためにも
扉を開けよう
例えつまらなかったとしても
開け続けよう、世の中にアンテナを張って

絶望が苦悩となりやがて希望になるやもしれぬ


美術展には、
図録が用意されている場合が多い
もし、お金に余裕があるなら余分に二三千円持って行こう
美術書を買うよりはるかに安い
情報量は、美術書をしのぐ場合さえある
見終わって自身の中で何かが動いたら
図録を買うことを考えてみよう
気に入った図録を集めることで自前の
美術全集ができる
豊かなことだ

美術館は、
若いあなたのためにこそあるのだ
気づいて欲しい

何十万、何百万の線で描かれた節くれだった、
凄味のある両の手が祈りのかたちをとる
それが木下晋作品展 祈りの心の図録の表紙だ
三千円だった
我が子にはじめの一歩を差し上げた