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病院の帰りに出会った

病院は、嫌いだ
血圧が跳ね上がる
否応なしによちよち通う

生きるのも大変だが、より良く死ぬのも大変なのだ
親が早めに死することは、
劇薬だが、子にとって最高の肥料にもなりうると
歌舞伎界を見ていてそう思った
自殺では、毒薬になってしまう
生ききらねば


帰り道の夕まぐれ
自閉しょうであろう青年とその父親であろう2人と同じ車両の斜め前に乗り合わせた
父親は、周りを気遣いながら青年のしたいようにさせていた

三っめの駅でちょうど向かいに来た登りの電車に
青年に手を引かれ乗り換えて行った

青年は、あと何回、乗り換えれば気が済むのだろう
あの父親は、青年が満足するまできっと付き合うのだろう
私には、確信めいたものがあった
父親に、苛立ちを感じなかったからだ
自分を消して、坦々と付き合っていた
仕事終わりか、
薄く疲れをにじませては、いらしたが
達観を感じた
こういう人生が確かにあるのだ

孫正義には、トランプには、出来まい
効率だ金だと言っていては、出来まい
想像すら出来まい

福島智を思い出したヘレンケラーと同じ障害を
持った大学教授だ

絶望=苦悩―意味 意味無い苦悩は、絶望だと
苦悩=絶望+意味 意味ある絶望は、苦悩だと


青年の気が済むまで付き合う事には、確かに意味がある
彼の気持ちが安定する、寝付きがいいかもしれない
青年は、2次障害とは、無縁であろう

あの父親の人生は、
幸か不幸かでは、はかれは、するまい
しかし余人をもって代え難い分厚い人生であることは、確かだ